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トイレ内装リフォーム前に知っておきたい意外な注意点
トイレの内装リフォームを計画する際、壁紙や便器のデザインにばかり目が行きがちですが、快適で後悔のない空間にするためには、事前に知っておくべきいくつかの注意点があります。これらは見落とされがちですが、日々の使い勝手に大きく影響する重要なポイントです。まず一つ目は、コンセントの位置と数です。温水洗浄便座はもちろん、最近ではスマートフォンを充電したり、小型のヒーターを置いたりするなど、トイレ内で電源を必要とする場面が増えています。リフォームの際に、使いやすい位置に必要な数のコンセントを増設しておくことを検討しましょう。タンクレストイレを選ぶ場合は、便器の裏側に隠れる位置にコンセントがあると見た目がすっきりします。二つ目は、換気扇の性能です。トイレの臭いや湿気を効率的に排出するために、換気扇は非常に重要です。古い換気扇をそのまま使うのではなく、この機会に新しいものに交換することをおすすめします。特に、人感センサー付きで自動的に作動・停止するタイプや、24時間換気機能が付いたものにすれば、消し忘れを防ぎ、常にクリーンな空気を保つことができます。三つ目は、収納計画です。トイレットペーパーや掃除用品、サニタリー用品など、トイレには意外と収納したいものが多くあります。リフォームで壁の厚みを利用した埋め込み式の収納棚を設置したり、便器の上のデッドスペースに吊戸棚を設けたりすることで、空間を圧迫することなく収納力を大幅にアップさせることができます。事前に何をどれくらい収納したいかをリストアップしておくと、必要な収納の規模が明確になります。そして最後に、将来を見据えた計画を立てることです。今は必要なくても、将来的に手すりが必要になる可能性を考え、壁の内部に下地補強をしておくと、後から簡単な工事で手すりを設置できます。こうした少しの配慮が、長く安心して使えるトイレ空間につながります。デザインだけでなく、こうした実用的な注意点にも目を向けることが、リフォームを成功させる秘訣です。
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内装込みリフォームで実現した家族が喜ぶ快適トイレ
東京都にお住まいの佐藤さんご一家は、築25年になるご自宅のトイレに長年悩みを抱えていました。昔ながらの和式トイレを無理やり洋式に変えた名残で床には段差があり、壁は薄暗く、掃除をしてもどこか清潔感に欠ける空間だったのです。特に、高齢のお母様にとっては段差が危険で、家族全員が気をもんでいました。そこで一念発起し、便器の交換だけでなく、床の段差解消や壁、天井の内装まで含めた全面的なリフォームを決意しました。リフォーム会社との打ち合わせで、佐藤さん一家が最も重視したのは「安全性」と「明るさ」、そして「掃除のしやすさ」でした。まず、長年の懸案だった床の段差を解消し、完全なバリアフリー仕様に。床材には、滑りにくく、汚れが染み込みにくいアンモニアに強い素材を選びました。壁紙は、空間を広く見せる効果のある明るいベージュを基調とし、手洗い器のある壁一面だけを落ち着いたリーフ柄のアクセントクロスにして、ナチュラルで癒される雰囲気を演出しました。便器は、自動で開閉・洗浄する機能が付いた最新のタンクレストイレを採用。フチなし形状で汚れが溜まりにくく、日々の掃除負担が大幅に軽減されることも決め手となりました。また、以前はなかった手すりを壁に取り付け、お母様が安全に立ち座りできるよう配慮。照明も温かみのある色のLEDダウンライトに変更し、隅々まで明るく照らすように計画しました。リフォームが完了し、新しいトイレを見た家族からは歓声が上がりました。お母様は「段差がなくなって、手すりも付いたから安心して使えるわ」と涙ぐみ、奥様は「掃除が本当に楽になったし、何より明るくて気持ちがいい」と大満足の様子。リフォーム前はどこか億劫だったトイレ掃除も、今では楽しみの一つになったそうです。内装まで含めてトータルでリフォームしたことで、佐藤さん一家のトイレは、単に用を足す場所から、家族みんなが安全で快適に過ごせる大切な空間へと生まれ変わりました。