トイレの内装リフォームにおいて、空間の印象と快適性を大きく左右するのが壁紙と床材の選び方です。デザイン性はもちろんのこと、トイレ特有の環境に適した機能性を持つ素材を選ぶことが、長く快適に使い続けるための重要な鍵となります。まず壁紙(クロス)選びのポイントですが、トイレは湿気がこもりやすく、臭いも気になる場所なので、機能性を重視することがおすすめです。表面がビニールでコーティングされたビニールクロスは、価格も手頃でデザインが豊富な上、水や汚れに強く拭き掃除がしやすいというメリットがあり、トイレの壁紙として最も一般的に使われています。このビニールクロスの中でも、特に「防カビ」「抗菌」「消臭」といった機能が付加された「機能性壁紙」を選ぶと、より清潔で快適な環境を保ちやすくなります。デザイン面では、狭い空間を広く見せる効果のある、白やアイボリーなどの明るい膨張色をベースにするのが基本です。その上で、壁の一面だけを色や柄の異なるアクセントクロスにすると、空間にメリハリが生まれておしゃれな印象になります。次に床材選びです。トイレの床は水が飛び散ったり、アンモニアが付着したりすることがあるため、耐水性、耐アンモニア性、そして清掃性が求められます。最も人気があり、コストパフォーマンスに優れているのがクッションフロアです。水に強く、汚れてもサッと拭き取れる手軽さが魅力です。木目調やタイル調などデザインも豊富で、クッション性があるため足腰への負担が少ないという利点もあります。よりデザイン性や耐久性を重視するなら、フロアタイルも良い選択肢です。塩化ビニル製の硬いタイル状の床材で、本物の石や木のような質感を表現でき、高級感を演出できます。傷やへこみに強く、耐久性にも優れています。壁紙と床材の色やデザインの組み合わせを考える際は、リフォーム会社の担当者と相談しながら、小さなサンプルだけでなく、できるだけ大きなサンプルで確認することが大切です。全体のバランスを考え、機能性とデザイン性を両立させた最適な素材を選びましょう。
トイレ内装に最適な壁紙と床材の上手な選び方